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「介護問題」・・・あなたはどこまで知っている?

こんにちは!JAVOメディアライターの西村です。

この記事は2回目の投稿になります。まだまだ文章を書くことに慣れていないので緊張していますが、今回は私自身も改めて深く考えさせられたテーマ「ヤングケアラー」についてお話ししていきます。

https://carersjapan.com/about-carer/young-carer/

 

介護問題で話題となった「ヤングケアラー」ってなに?

皆さんは「ヤングケアラー」という言葉を聞いたことがありますか?

近年、中学校や高校の授業、ニュース番組、SNSなどでも取り上げられ、社会的に注目が集まっています。

ヤングケアラーとは、本来は大人が行うべき家事や家族の介護・世話を、日常的に担っている18歳未満の子どもたちのことを指します。

たとえば、

・体の不自由な親や祖父母の介助をする

・認知症の家族を見守る

・小さな弟や妹の世話をほとんど一人で引き受ける

・食事の用意や洗濯、買い物など家事を日常的に行う

こうした子どもたちが、ヤングケアラーにあたります。

一見、「家庭を支える立派な子ども」と思うかもしれません。

しかし、その背景には「支援を受けられない家庭」「頼れる大人がいない状況」など、厳しい現実があります。

「お手伝い」と「ヤングケアラー」はどう違うの?

「家事をする子ども=ヤングケアラー」と思われがちですが、実はそこには明確な違いがあります。

お手伝いは、子どもが家庭の中で“自発的に”行う行為で、家族との関わりを通して成長や責任感を育む良い機会です。

一方でヤングケアラーは、「自分がやらなければ家庭が回らない」「家族が困ってしまう」という“義務感”や“責任”のもとで行動しています。

つまり、子どもが大人の役割を担わざるを得ない状況にあるということです。

放課後、友達が部活動や遊びに行く中、自分は家に帰って介護や家事をする。

宿題をする時間が取れず、学校での成績が下がる。

周りには理解されず、「なんで遊ばないの?」と聞かれる。

そんな小さなすれ違いが、心に大きな孤独を生んでしまうのです。

ヤングケアラーが今も減らないのはなぜ?内閣府の調査によると、中学生のおよそ17人に1人、高校生では24人に1人がヤングケアラーに該当する可能性があるといわれています。

それにもかかわらず、彼らの存在はまだまだ社会の中で「見えにくい」ままです。

その理由のひとつが、子ども自身が自分をヤングケアラーだと自覚していないことです。

「家のことをするのは当たり前」と思い、無理をしてしまうのです。

また、家庭の事情を他人に話すことへの恥ずかしさや、家族を悪く言うような罪悪感から、助けを求められずに孤立してしまうケースも多くあります。

さらに、支援の体制が地域によってばらついていることも課題です。

ヤングケアラーに関する相談窓口や支援制度が整っている自治体もあれば、まだほとんど対策が進んでいない地域もあります。

そのため、助けを必要としている子どもたちに支援が届かないままになっているのです。

このような状況が続くことで、

・学校を休みがちになる

・成績が下がる

・進学や就職を諦める

・社会との関わりが減り、孤立する

といった悪循環に陥ってしまいます。

子ども時代にしかできない経験や学びの機会が失われてしまうことは、本人だけでなく、社会全体にとっても大きな損失です。

支援とサポート ― 私たちにできること

では、ヤングケアラーの負担を減らすにはどうしたらよいのでしょうか。

全国では、さまざまな団体や自治体が支援活動を行っています。

たとえば、

・無料の「学習支援教室」:家庭の事情で勉強が遅れがちな子どもに学習の場を提供する。

・「居場所づくり」:同じ立場の子ども同士が安心して話せる空間を設ける。

・「オンライン交流」:時間や距離の制約があっても、同じ経験を持つ人たちとつながれる。

また、学校や地域の大人たちがヤングケアラーの存在に気づき、声をかけることも大切です。

「何か困っていない?」「話を聞かせてくれる?」という一言が、子どもにとって大きな救いになることもあります。

私自身もこの記事を書きながら、「自分にできること」を改めて考えました。

私たち一人ひとりにできることは小さいかもしれません。

でも、たとえば、

・友達やクラスメイトの変化に気づく

・相手の話を否定せずに聞く

・ヤングケアラーという言葉を周囲に伝える

こうした小さな行動の積み重ねが、支援の輪を広げるきっかけになるのだと思います。

社会全体で支える仕組みへ

最近では、国や自治体もヤングケアラー支援に力を入れ始めています。

厚生労働省や文部科学省は、学校や福祉機関と連携して早期発見を目指す取り組みを進めています。

また、企業やNPOなどが協力し、子どもたちに寄り添う仕組みを作る動きも広がっています。

ただ、制度を整えるだけでは本当の解決にはなりません。

社会全体が「ヤングケアラーを理解する文化」を育てることが必要です。

「家のことをしていて大変だね」と受け止める。

「無理しなくていいよ」と伝える。

そうした共感の輪が広がることで、彼らは少しずつ安心できる環境を取り戻していけるはずです。

 

私からここまで読んでくれた皆さんへ

ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。

ヤングケアラーの存在は、私たちの身近なところにも潜んでいます。

もしかしたら、あなたの友人、同級生、近所の子どもがそうかもしれません。

「自分には関係ない」と思うかもしれませんが、実は誰もが関わる可能性のある社会の問題です。

少しでも関心を持つこと、話題にすること、理解しようとすること。それが、彼らを支える大きな力になります。

この記事をきっかけに、「ヤングケアラー」という言葉を知らなかった人が一人でも減り、

支援の輪が少しずつ広がっていくことを願っています。

私たち一人ひとりの「気づき」や「優しさ」が、子どもたちの未来を変える一歩になります。

一緒に考え、行動していきましょう。

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