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JAVOメディア

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ボランティア団体のご寄稿

NPO法人名著セミナーからのメッセージ  

今回は、横浜市民が中心となり毎月1回開催する「月例読書会」をメインに活動されている、NPO法人名著セミナー様によるご寄稿です。対面とZoomを利用したオンラインを組み合わせたハイブリッド方式の読書会を行っています。
HP:https://sites.google.com/view/meicho-seminar/home

 

活動内容・団体の目的

当読書会は、特定非営利活動促進法に基づく、法人格を有する「名著セミナー」と称する読書会であります。当該促進法には20種類活動分野が規定されていますが、当法人は、「社会教育の推進を図る活動」に該当することになります。国から委託された法人ですからそれだけに社会的責任を有することになります。読書会は、いつでも、どこでも、だれでも参加できるものです。しかし、多くの場合は、個人的な読書会として運営されているのではないかと思います。それは、それで楽しいものです。それに加えて、当読書会は、法人格を有することの重みを意識することになります。

名著セミナーが「社会教育の推進を図る活動」を担うとは、どのようなことなのでしょうか。若いみなさんをボランティアとして受け入れるに当たってどうしても確認しておきたいことなのです。もちろん、私たち名著セミナーの会員もボランティア活動としてこの読書会に参加しております。さらに、若い皆様方もボランティア活動としてここに加わってみようと検討していただいているのなら、それは、自ずと「社会教育の推進」に加わることになります。そのことの重みを一緒に共有しようとのメッセージになります。

社会教育とはなんでしょうか。難しい議論をしようと言うことではありません。単純です。それは、よりよい社会をとも作ろうとする相互に励まし合う教育なのです。それは、他者から与えられる一方的な教育ではありません、人とのつながりを通じて自らを高める自己教育だということです。社会教育とはそのような質を有する教育だと理解しているのです。その有効な手段が「読書」を通じた対話だと言うのが私たちの立場になります。

それには、自発性、自律性が要請されるのです。まさに、それがボランティアということになります。読書を通じた対話。そのことでこの社会がよりボランティアな社会になることを願い、その実践の場となります。それが名著セミナーの理念であり、目的となります。

それでは、どのような活動をしているのか紹介します。

①毎月第2土曜日に実施される読書会

年間計画で毎月の課題図書に対して、事前に「事前設問アンケート」が準備されています。参加者は、その設問に回答することになります。参加者のそれを取りまとめたものが、全回答集となります。当日は、当日はそれに基づき発表し、議論することになります。この時に他の参加者の回答文書を接しながらですので相手の発言の主旨も明確であり、自ずと質問も活発化することになります。人それぞれの観点の違いも明確になるはずです。

この読書会は、横浜市立中央図書館の支援を受け、その会議室でリアル読書会が実施されそれに併行してオンラインでも参加可能となっています。つまり、ハイブリッド読書会となっています。

②読書カフェ・チャットよこはま

この毎月の読書会は、2時間30分と時間制限があります。参加者の中にわ語り足りないと思う人もいます。また、設問を超えたフリートーキングを好む人もおります。そこで、その土曜日の翌週月曜日には「読書カフェ・チャットよこはま」を20時から開催しています。これは、オンライン読書会だけとなります。なかには、回答書を未提出の人もおります。そのような人たちは。自由な発言を楽しんでいるようです。

③サブ読書会

上記の読書会は、年間計画に基づき設問と回答を軸に運営されています。その他にもそれぞれの関心や趣味もとづいた読書会も自主的に運営されています。ちなみに現在活動しているサブ読書会は以下のものがあります。

・読書法研究会

・西田哲学輪読会

・読書会「たたかう女たちが書いたこと」

・ミステリーサロン

     現在は、四つのグルーブがそれぞれ自主的に活動しております。以上の活動状況については、当名著セミナーのホームページでもご覧いただけます。

団体が活動を始めたきっかけ

2001年、横浜市立大学医学部の医学生の教育の一環としてこの読書会がスタートしている。そこに徐々に一般市民を巻き込んでいくような形となり発展していきました。その後、参加者は、市民が中心となり、2006年には、NPO法人「名著セミナー」として再スタートしております。このようにして、20年以上の歴史を重ねてきた読書会となります。読書会としては、異例の長い歴史を重ねてきたことになります。この歴史をつないできた先輩たちが多数存在すると言うことです。それは、もう故人となられた方々が多数おられることを意味します。ですから、その間に読書会に加わるメンバーも変わり、この団体が活動はじめたきっかけは故人の御霊にあるだけです。その意味では、現在では、故人ではなく、個人の読書会への参加する意図、きっかけが重要になります。

印象に残っている出来事

20年以上続けてきた読書会では、毎月の課題本の年度計画が会員の総意によって決定されます。これまでのその課題本は、300冊を超えています。これは、重いことになります。本それ自体に魂があるように、それを読んできた人々の魂がその出来事として存在します。これは、出来事として、普通の意味では言いませんが、なによりも大きな出来事だと言っておきたいのです。

今後、挑戦したいことやゴール

冒頭の1で示したように、NPO法人であることによって、社会的責任を有することになります。つまり、社会教育の推進です。現在のところこの読書会の構成メンバーは、社会の第一線を退いた人々が中心です。ここに若い人々も加わって欲しいと考えております。高齢化社会を反映した読書会ではなく多様な世代の交流が必要となります。

社会が活性化するためには、世代間の交流が必要となります。そのような場を是非作りたい。社会教育の推進とは、ボランティアな社会をめざすことだとも述べました。社会が柔軟になるためには、世代間の交流が必要だということです。高齢者の必然として、硬化することが挙げられます。頭が硬くなると言うことです。世代の交流は、私たちにとっては、大いなる刺激ともなります。また、若い世代にとっても得るものは、きっとあるはずです。

学生へのメッセージ

  時代は、大きく変化しています。若い人こそ、見通しのない不安を抱えているかも知れません。その時大切なのは、本を読むことだと思います。SNSではなく、本です。ゆっくりと考えることです。しかも一人ではなく仲間を集って一緒に本を読むことです。皆さんにとって、名著セミナーでの体験は恰好のその機会になるはずです。是非とも共に読む読書の体験をしてください。

 もし、この読書会に参加してくださるなら、まず、継続的な参加をしてください。1回や

2回で終わらせないでください。そして、回答書を書き提出してください。そして、人の話を聞き、そして自分も発言する。そんな実践をして欲しいと思います。

 高校や大学とは違い、異世代間の交流がここでは可能です。その交流は、私たちにとっても重要な場となります。若い世代の感性や意見を聞きたいと思います。これは、ボランティアとなります。傾聴ボランティアとも違います。意見交換のボランティアです。

 6月には、「暇と退屈の倫理学」を課題図書としています。このようなテキストには、若い人の声が必要となります。なぜ、若い人がこの本を読んでいるのかなど知りたいと思います。

 皆さんの参加をお待ちしています。ホームページをご覧になり、そこから参加してください。

 

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