震災・災害ボランティアとは? 〜復興への道〜

こんにちは、JAVOメディアライターの清水です。今回は、「令和6年1月1日に発生した能登半島地震」に関する現状について、実際に現地でボランティアとして活動された方の体験談を交えてお話します。地震から1年以上が経過した今、復旧・復興の現状、ボランティア活動の方法や注意点などについて、これから支援を検討している方の参考になれば幸いです。
目次
現地の今~復興はまだ道半ば~
2024年1月1日に発生した能登半島地震から、既に1年半の月日が流れました。発災から1年が経過した時点でボランティアとして現地入りした方にお話し伺うと、「1年も経ったので、ある程度片付いてきたのかと思ていたが、実際にはまだまだ地震の爪痕が深く残っており、復旧、復興はまだ十分に進んでいるとは言い難い。特に印象的だったのは、倒壊した家屋や傾いた建物があちこちにそのままの状態で残っており、屋根にはブルーシートがかけられたままの家が数多く見られたという点です。中には、まったく手が付けられていない家や、住民が離れてしまったままの地域もあり、時間が止まっているかのような雰囲気を感じたそうです。
また、ボランティアの人数も大幅に不足している状況が続いており、手が回らない地域が多く存在します。こうした実情は、メディアではなかなか報道されにくく、「現地に行って初めて分かる」ことも多いとのことでした。復旧作業は長期戦であり、今後も継続的な支援が求められています。
ボランティア参加の申込方法
個人の方は、石川県県民ボランティアセンター特設サイトにて事前登録を行った上、特設サイトにて随時行われるボランティア募集に応募し、ボランティアバスに乗って参加します。陥没・隆起・降雪・凍結等により道路状況が非常に悪い上、渋滞防止や衛生環境等の受入れ人数の制限、駐車場の圧迫等があるため、個別でボランティアに行くことはできません。
・ 石川県災害ボランティア情報特設サイト
https://prefvc-ishikawa.jimdofree.com/
ボランティア前の事前準備
宿泊場所、移動手段の決定
ボランティアに行く日が決まったら、宿泊場所を確保します。現地で再開している宿泊施設など自分で調べて予約しましょう。また、公共交通機関で向かうのか、車で向かうのかも決めます。車で向かう場合で高速道路を利用する場合は以下の証明書があると、高速道路の無料措置を受けられます。
災害ボランティア車両の高速道路の無料措置について
車で現地へ向かう方は、高速道路の無料措置が適用されます。適用を受けるためには一定の条件・手続(出発前に証明書の発行が必要)が必要となりますので、詳細はNEXCOのウェブサイトをご確認ください。
- NEXCO中日本 災害ボランティア車両の高速道路の無料措置について
https://dc2.c-nexco.co.jp/etc/service/saigai.html
- 災害ボランティア車両高速道路通行証明書発行サイト
https://exvolunteer.jp/VoUsr010/linkDisplay
持ち物について
食料品・飲み水・ヘルメット、マスク、ゴーグル、ゴム手袋、長靴等が必要です。食料と飲み物は大目に持っていくことをおススメします。
ボランティア保険について
ボランティアをする前(被災地に向かう前)に「ボランティア活動保険」への加入が必須です。ボランティア活動保険は、国内で、ボランティア活動中にケガをした場合の「傷害保険」と第三者の身体または財物に損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合の「賠償責任保険」をセットにした保険です。 最寄りの市区町村社会福祉協議会の窓口にて手続きをしてください。
ボランティア以外の支援方法
被災地で直接ボランティア活動できない場合でも、寄付という形でボランティア活動や専門ボランティア団体の活動を支援することもできます。また、被災者の生活再建を支えるための義援金もあります。
被災地支援を支える・ボランティア活動を支援する
- 中央共同募金会
https://www.akaihane.or.jp/saigai-news/vorasapo/34909/
- JVOAD(全国災害ボランティア支援団体ネットワーク
被災者に義援金を届ける
- 日本赤十字社 令和6年能登半島地震災害義援金
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/20240925/
ここで紹介している寄付先は一例であり、他にも被災自治体や多くの支援団体、ウェブサイトで寄付や義援金を募っています。
一方で、寄付金や個人情報を騙し取ろうとするような詐欺サイト・偽サイトもあるようです。正規のウェブサイトであるか団体の活動内容などを十分確認した上で寄付を行うようにしてください。
まとめ~継続的な支援の力が必要~
能登半島地震から1年半が経過した今でも、現地では復旧が十分に進んでいない地域が多数存在しています。倒壊した家々や道路の被害、そして人手不足…。こうした現状を見ると、一度限りの支援だけでなく、長期的な視点での支援とボランティアの継続が求められていることがわかります。
「少しでも役に立ちたい」と思ったその気持ちが、現地にとって大きな力となります。現地に足を運ぶことができる方は、ぜひボランティア登録からはじめてみてください。難しい方も、寄付という形で被災者の生活再建を支えることができます。
被災地の一日も早い復興を願いつつ、私たち一人ひとりができることを、今こそ考えてみましょう。
ボランティア証明書の発行はコチラ【ボランティア証明書発行(全NPO対応) | NPO法人JAPANボランティア協会 (javo.or.jp)】
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