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テーマパークとサステナビリティ No.2

こんにちは!JAVOメディアライターの松本です。今回もテーマパークのサステナビリティに関する取り組みを紹介していこうと思います。前回は東京ディズニーランドでのサステナビリティについてでした。第2回目は東京ディズニーシーでのサステナビリティについてランドと比較しながら見ていこうと思います。

 

東京ディズニーシー(以下TDS)は「冒険とイマジネーションの海」というキャッチコピーのもと、海洋テーマに沿った環境保護や海洋資源の持続可能性に焦点を当てた取り組みがされています。

 

1.エネルギー利用の取り組み

 TDSでは、パーク全体で消費されるエネルギーを効率化し、自然環境への負荷を減らすことに注力しています。特にTDSは、水を使った施設が多いことから、これに関連するエネルギー管理が特に重要視されています。

・ショーの演出や省エネ技術

 噴水や火、照明を駆使したショーでは、必要最低限のエネルギーで最大限の効果を発揮する技術が採用されています。例えば、LED照明やレーザープロジェクターの活用により、従来よりエネルギー消費量が削減されています。

・パーク全体での電力効率化

 TDSの夜景演出に使用される電力は、省エネエネルギー技術により最適化されています。特にプロジェクションマッピングは、伝統的な電飾に比べて大幅に電力消費量を削減しています。

 

2.水資源の保護

自然の中のしずくの写真

  TDLは水を使ったアトラクションが一部限られているため、TDSほど大規模な水資源保護の取り組みはありません。ただし、雨水の収集や水の循環利用といった基本的な取り組みは共通しています。TDSでは「海」がテーマであるため、水資源は運営の基盤となるなくてはならないものです。だからこそ、保護していかなければなりません。

・水循環システム

 「メディテレーニアンハーバー」の水が雨の日でも増えないことを不思議に思った方もいるのでは?水景エリアでは、循環ろ過浄化システムにより、晴れの日には自然蒸発した分のみを給水し、雨の日には増えた分の水を調整するための仕組みができています。そして、これにより、そこで使用されている水は常にきれいな状態に保たれているのです。効率よく推移を一定に保つためには欠かせないシステムです。また、噴水などの水も、そのまま東京ディズニーシーの水域へ流れ込むようになっており、水を無駄にせず、有効活用できるようなシステムが整えられています。

・取水と排水について

TDSで使用される水は上水や自社設備でのリサイクル水を主としており、取水流域の給水制限や取水制限の際に節水対策を行うこととしています。また、TDSで発生する排水の一部は基準を満たした状態で外部に排出されます。未処理の排水が直接外部に流れ込むことはありません。排水先は、自社の水処理施設や自社設備でのリサイクルが主となっています。例えば、トイレの洗浄用として使用する水はその設備によってリサイクルされたものだそうです。このようにして、水使用量の削減に取り組んでおり、2023年度には総取水量のうち、19パーセントに相当する量を有効利用することに成功しています。

 

3.地域との連携

握手をしているイラスト

・自社農園

 TDLを含むディズニーリゾートでは、自社農園を山梨県北杜市、北海道弟子屈町にて農園運営および生産・出荷を行っています。ミニトマト、トマト、パプリカ、イチゴの年間を通じた供給体制が整えられています。また、来園者が安心して食事を楽しめるよう、食材の原産地の表示を行っています。

・地元コミュニティとの連携イベント

 ディズニーリゾートの所在地、千葉県浦安市では、TDSの「ブロードウェイ・ミュージックシアター」にて成人式(二十歳の集い)が開催されています。ディズニーの仲間たちが登場し、音楽に合わせて踊ったり、歌を披露したりして、新成人を祝福します。4年ぶりに復活しました。また、浦安市では2002年から、ディズニーでの成人式を行っており、成人式への出席率は以前の50パーセント前後から、70〜80パーセント前後へと上昇しているそうです。

 他にも、修学旅行や遠足などの校外学習の場としても活用されており、子どもたちのためになる取り組みも積極的に行われています。これについて、詳しくは4.教育的な要素で紹介していこうと思います。

 

4.教育的な要素

手のひらにハートが乗っている画像

 TDSでは、来園者が楽しみながら環境や文化について学べる仕組みが多く設けられています。また、児童、生徒に向けた学習プログラムも用意されています。

・アトラクションを通じた教育

例えば、「センター・オブ・ジ・アース」では、地底世界の見学というテーマのもと、地球の自然現象やその力強さを体感できるものとなっています。また、「ソアリン」では、地球の壮大さや異国の文化、生命の尊さについて感じることができます。

・教育イベントやプログラム

 TDLを含むディズニーリゾートでは、「Learning Fun ~楽しみながら学ぶ~」という取り組みが実施されています。パークで働くキャストたちの行動に触れることにより、コミュニケーションの大切さを学んだり、グループ行動を通して計画の大切さやチームワークを身につけることができます。他にも、ディズニーには、建築、美術、文化、歴史など、五感を刺激する様々な要素があふれており、楽しみながら自発的な学びに繋げていくことができます。そして、2025年度からは、高校生推奨のディズニーアカデミーという対面形式のプログラムがスタートされるそうです。来園前日または当日の入園前に受講することができ、コミュニケーション力、おもてなし、働くことについて学ぶことができるプログラムになっています。

5.まとめ

 このように、TDSではTDLと同様に、サステナビリティに関する取り組みへ積極的に取り組んでいることが分かりました。TDLとの違いは、やはり水に関するものが多かったように感じます。ショーで使用される水や噴水で使用される水、トイレの洗浄用水など、私たちがTDSで目にする水の多くは循環、またはリサイクルされた水であることを知り、とても興味を持ちました。そして、次回TDSを訪れる際は、サステナビリティに関する取り組みへアンテナを張ってみるのも面白そうだなと思いました。

 

皆さんもぜひ、ディズニーリゾートを訪れる際は、サステナビリティの観点にも目を向け夢の国を存分に楽しんでみてはいかがですか?

〈参考〉

サステナビリティ | 株式会社オリエンタルランド 

 

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