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未来を繋ぐ絆 ボランティア証明書への想い

JAVOが発行しているボランティア証明書

みなさんはどんな高校生でしたか?

勉強に励んでいた素晴らしい人もいたことでしょう。楽しく毎日を過ごしていた人も、逆に辛い思い出がある人も、いろんな人がいると思います。

時代もあったのですが、私は部活動と遊びに明け暮れた毎日でした。家に帰らないことも多々あるような高校生活を送っていました。

 

そんな一方、ボランティア活動や社会貢献活動をする高校生もいます。どちらが偉いか、どちらが素晴らしいかということでは決してありませんが、自分のために部活動を楽しんだり、遊びを楽しんだりする人には、すでに楽しみという報酬があります。ボランティア活動や社会貢献活動をする高校生がもっと社会的に認められていくような仕組みがあることで、ボランティアをすることが当たり前になっていったらいいなという想いで、ボランティア証明書の第三者発行機関を運営しています。(もちろん感謝してもらえるという報酬もありますし、「ボランティアは報酬がないものだ!」という考えもあるかもしれませんが)

このコラムでは、ボランティア証明書や、NPO法人JAPANボランティア協会(略称:JAVO)の活動への想いを書いていきます。意見の相違などもあるかもしれませんが、一つの意見としてご参考いただけると幸いです。

 

 

欧米におけるボランティアのインフラと日本への示唆

社会貢献活動について、欧米はとても進んでいます。欧米では、ボランティア活動が社会的に高く評価され、個人の成長を支える重要な要素として位置づけられています。もちろん宗教的な背景もありますが、カルチャーやインフラが整っていることも見逃せない事実です。この文化は、個人の社会貢献心を育むだけでなく、社会全体をより良い方向へ導く土台となっています。

 

アメリカにおける「大統領ボランティアサービス賞」

アメリカのボランティアに関するインフラの代表例としてご紹介したいのが「大統領ボランティアサービス賞」です。この制度では、年齢によりますが、例えば25歳以下の若者では年間250時間以上のボランティア活動を行った人々に対し、表彰状が授与されます。この賞は単なる表彰に留まらず、受賞者にとって将来の大学入学や就職活動での大きなアドバンテージとなります。アメリカの多くの大学では、受験時に学業成績だけでなく、課外活動や社会貢献活動の実績を重視します。大統領賞の受賞歴は、社会的意義のある行動を行った証として評価され、自己の価値を示す大きなポイントになるのです。

また、250時間という目標は、若者にとって大きな挑戦であると同時に達成可能な現実的な目標でもあります。この時間を積み重ねる過程で、協力やリーダーシップ、問題解決能力といったスキルを自然と身に付けていきます。結果として、彼らは「社会に役立つ人材(リーダー)」として成長していくのです。

イギリスの「200時間アワード」

イギリスにも「200時間アワード」と呼ばれるボランティア活動の認証制度があります。この制度では、若者が200時間以上のボランティア活動を達成すると、その成果を公式に認める認証が授与されます。この認証も、大学や就職の際に重要な評価材料となります。

イギリスでは、このようなアワード制度がボランティア活動への参加を促進する大きな動機づけとなっています。さらに、政府や教育機関、民間企業が一体となってこの取り組みを支援しており、ボランティアが若者の成長や社会の発展に欠かせない存在として確立されています。

調査レポートでは、「多くの若者が、200時間アワードを達成することが当初の重要な目標であったことを強調した。しかし、200時間アワードを修了した(またはその途上にある)若者の多くは、ボランティア活動の経験を積み、組織や関係者との関係を築くにつれて、この目標が時間の経過とともに変化していったと振り返っている」と記載されており、アワードがきっかけで始めることにも意義があることが伺えます。200時間を終えた人の90%以上がその後もボランティア活動を続けているそうです。

 

欧米の仕組みが持つ影響力

アメリカやイギリスのこうした制度が示すのは、ボランティア活動を単なる善意の行動に留めず、個人のキャリア形成や社会的評価に繋げる仕組みが存在しているという点です。この仕組みがあることで、若者は「自分のため」でもあると感じながら社会に貢献するモチベーションを得られます。

また、これらの制度は、活動そのものが社会的に評価されるだけでなく、ボランティアを通じて得られる経験やスキルが広く認知されていることを反映しています。たとえば、リーダーシップやコミュニケーション能力、時間管理能力など、ボランティア活動を通じて培われる能力は、社会に出てからも大いに役立つものであり、それが教育機関や企業によって高く評価されるのです。

 

日本への示唆:ボランティア文化の定着に向けて

日本では、ボランティア活動はまだ「善意」や「個人の自己犠牲」といったイメージが強く、社会的評価やキャリア形成への繋がりが希薄であると言えます。しかし、欧米の事例が示すように、ボランティア活動をインフラ化し、活動実績を評価する仕組みを導入すれば、若者が自然に社会貢献へと参加する文化が生まれる可能性があります。

この仕組みを作っていくことがJAVOのMISSIONだと考えています。

 

未来への可能性

ボランティア活動を通じて得られるものは、社会的な認知や評価だけではありません。活動に参加する若者自身が「誰かのために何かをする」経験を積むことで、より広い視野や豊かな心を持つようになります。そしてそれは、社会全体における思いやりの文化の醸成に繋がるのです。

欧米におけるボランティアインフラの先進的な取り組みは、日本にとっても多くの示唆を与えてくれます。JAVOは、これらの事例を参考にしながら、日本独自のボランティア文化を育み、若者が主体的に社会に関わる仕組みを構築していきたいと考えています。

飛行機の写真

ボランティアが当たり前の社会を目指して

日本の社会にボランティア文化を根付かせるため、私たちJAVOは次のビジョンとミッションを掲げています。

 

ビジョン: 日本でボランティアを当たり前に。

ミッション: ボランティアのインフラを整える。

 

インフラとして、「ボランティア証明書の第三者発行機関」「ボランティアメディアの運営」を行っています。

 

日本におけるボランティア文化の現状

現在、日本では資本主義や政治・行政の仕組みで高度に発展し、社会全体の効率性が向上しています。元々証券会社にいたので、経済を発展させ豊かになっていく一つの仕組みとして大切なものだと思っています。一方で、多くの社会課題が解決されずに残されているのも事実です。利益追求を重視する資本主義の構造や、限られた予算で広範な課題に取り組む政治・行政だけでは、人々が抱える全ての課題を解決することは難しいのが現状です。

こうした中、ボランティア活動は、社会の隙間を埋める重要な役割を果たします。ボランティアは利益を求めるわけではなく、人々の生活や心の中に直接的な支援やつながりをもたらす存在です。自分の原体験だから助ける、自分を育ててくれた学校だから恩返しする、自分が育った地域だから貢献する、こんなモチベーションが社会の隙間にある課題を解決していくと私は信じています。

欧米ではボランティア文化がすでに社会の中に根付いており、多くの人々がその活動を通じて地域や国全体を支える重要な役割を担っています。これに対し、日本ではまだボランティア活動が広く浸透しているとは言えません。

 

資本主義と政治・行政を補完するボランティアの役割

資本主義は効率性や利益を追求する仕組みとして非常に優れていますが、それだけでは解決できない課題があります。たとえば、孤独感を抱える高齢者の支援や、障がいを持つ方々への配慮、地域社会におけるつながりの希薄化といった問題は、資本主義の原則だけでは対応しきれない領域です。

同様に、政治や行政も限られたリソースで多くのニーズに対応する必要があり、どうしても手が届かない部分が出てきます。このギャップを埋めるのが、ボランティアの力です。ボランティア活動は、利益や制度に縛られない柔軟な取り組みが可能であり、特に地域密着型の課題解決には最適な手段と言えます。

 

ボランティア文化がもたらす未来

私たちは、ボランティア活動が日本社会に深く浸透することで、次のような未来を描いています。

つながりのある社会の実現

ボランティア活動を通じて、人々の間に新たなつながりが生まれます。これにより、地域社会は孤立から解放され、支え合う文化が形成されます。

個人の成長

ボランティアは、単に他者を助けるだけでなく、自分自身を成長させる機会でもあります。他者の立場に立って考える力や、困難な状況に対応する力が養われ、それが人生のあらゆる場面で役立つスキルとなります。

社会課題の解決

ボランティア活動が広がることで、社会全体の課題に対する対応力が向上します。特に、行政や企業だけでは解決できないニッチな問題に対し、ボランティアが柔軟かつ効果的な対応を行えるようになります。

 

JAVOが目指すボランティアインフラの整備

ボランティア活動が広がるためには、それを支えるインフラが必要不可欠です。JAVOでは、以下の取り組みを通じてボランティアの基盤づくりを進めています。

活動の可視化

ボランティア活動の成果を「ボランティア証明書」などで認証し、社会的な評価を高める仕組みを整備しています。

教育との連携

学校教育にボランティア活動を取り入れ、若い世代が自然に社会貢献を学び、体験する機会を提供しています。

企業との協働

企業の社会貢献活動と連携し、従業員がボランティア活動を通じて地域社会に貢献できる仕組みを構築していきます。

 

ボランティア活動がもたらす教育効果とは

ボランティア活動は、次世代を担う人材を育成する重要な役割を果たすと考えています。ボランティア活動を通じて得られる教育効果には多くの側面がありますが、特に3つの点でその意義があると考えます。

1. 社会貢献心の強い人材の育成

ボランティア活動を通じて、他者を思いやり、助け合う心を育むことができます。JAVOのビジョンにもあるように、「ボランティアが当たり前に存在する社会」を実現するためには、こうした社会貢献心を持った人材が増えることが必要不可欠です。

ボランティア活動の魅力は、目に見える成果を通じて実感できる「他者の役に立っている」という満足感です。この感覚は、参加者の自己肯定感を高めるだけでなく、他者との信頼関係を深め、地域社会全体がより温かい、支え合う文化を持つようになります。

たとえば、高校生や大学生が地元の清掃活動や福祉施設での支援を行うことで、彼らは地域とのつながりを感じ、自分が社会の一員であることを実感します。このような体験は、単に「良いことをした」という一時的な感情に留まらず、将来にわたる価値観や行動の基盤となります。

2. 仕事を通じて社会をより良くする人材の育成

ボランティアだけが社会貢献の形ではありません。私たちは、ビジネスを通じて社会を豊かにする人材の育成も重視しています。企業や職場での活動を通じて、社会貢献を実践する機会は無限にあります。

たとえば、新しいサービスや製品を開発することで、人々の生活を便利で快適にすることも社会貢献の一環です。また、職場内での助け合いや、チームメンバーを支える行動は、職場全体の雰囲気を良くし、ストレスや孤立感の軽減に繋がります。結果として、メンタルヘルスの問題が減少し、生産性が向上することが期待できます。

企業が社会的責任(CSR)の一環としてボランティア活動を推進することも有効です。従業員が地域社会で活動することで、職場以外の視野を広げ、働く意義を再認識する機会となります。こうした経験を持つ人材は、職場内外で他者を思いやり、リーダーシップを発揮する力を持つようになります。

3. 国を守る人材の育成

先日、厚生労働省の顧問の方とお話をする機会がありました。その中で、外交の現場で日々国を守るために奮闘する方々の努力について知り、深い感銘を受けました。彼らの行動の背景には、強い正義感と社会に対する責任感があります。

「国を守る」という視点は、一見ボランティア活動とは無関係に思えるかもしれません。しかし、地域社会の小さな助け合いから始まる活動が、実はその根底にあるのです。ボランティア活動を通じて、他者を助ける経験を積む若者は、次第に「正義感」や「使命感」を育みます。これが、将来的に国を支える強い意思を持った人材へと成長する土台となると信じています。

さらに、地域での活動が広がることで、災害時や緊急事態の際に自然と助け合えるコミュニティが形成されます。こうした基盤は、国全体の安全保障や安定にも繋がるのではないでしょうか。

 

ボランティア活動がもたらす多面的な価値

これらの3つの教育効果を考えると、ボランティア活動は単なる「善意の行動」に留まらず、次世代を担う人材を育成し、社会全体をより良くする力を持っていると言えるのではないでしょうか。

社会貢献心を持つ人材は、地域社会の温かいつながりを生み出します。

仕事を通じて社会を良くする人材は、ビジネスを通じて人々の生活を豊かにし、職場や企業文化を活性化します。

国を守る人材は、小さなコミュニティでの活動から始まり、やがて国全体の安定と平和を支える存在となります。

 

結びにかえて

JAVOのロゴ

ボランティア活動には、目には見えない多くの価値が隠れています。それは、活動を通じて得られる経験や感情、関係性、そして社会全体への波及効果です。私たちJAVOは、こうした価値を広く伝え、ボランティア文化を日本社会に浸透させるために活動を続けていきます。

ボランティア活動を通じて、皆さん自身がどのような成長や変化を感じられるのか。ぜひ、その一歩を踏み出してみてください。それは、きっと自分自身や社会をより良くするきっかけとなるはずです。

 

NPO法人JAPANボランティア協会

理事長

小茂鳥雅史

ボランティア証明書の発行はコチラ【ボランティア証明書発行(全NPO対応) | NPO法人JAPANボランティア協会 (javo.or.jp)

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