デジタル化で広がるボランティアの未来:社会を変える新たな挑戦
こんにちは!JAVOメディアライターの井口です。
神奈川県から始まる未来への第一歩:NFTボランティア証明書の実証実験
2024年11月と12月、神奈川県で新たな取り組みがスタートします。特定非営利活動法人「湘南ビジョン研究所」と海岸清掃団体「湘南ウキブイ」の協力のもと、ボランティア証明書を限定NFTとして現地で配布する実証実験が行われます。これは、ボランティア活動の新たな価値を引き出し、参加者により多くの恩恵を提供する試みです。
○実施スケジュール
湘南ビジョン研究所
11月9日(土) 10時 サザンビーチ茅ケ崎
12月1日(日) 10時 片瀬西浜海岸 湘南ウキブイ
11月10日(日) 9時45分 茅ケ崎ヘッドランド海岸
12月8日(日) 9時45分 茅ケ崎ヘッドランド海岸
詳細は神奈川県ホームページからご覧いただけます。
(https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bs5/prs/r1642478.html)
目次
1.NFTとは何か。NFTをボランティア証明書に活用する妥当性とは?
①NFTとは何か?
NFT(Non-Fungible Token)は「非代替性トークン」を意味し、デジタルデータに唯一無二の価値を付与する技術です。これを可能にしているのがブロックチェーン技術で、NFTは所有者情報や取引履歴を分散型の台帳に記録します。この仕組みにより、デジタルアイテムの真正性や所有権が証明され、改ざんや重複が困難になります。
NFTの「非代替性」とは、他に置き換えができない唯一の存在であることを指します。例えば、通常のデジタル画像はコピーが簡単ですが、NFTとして発行されることで、所有者やオリジナル性が保証されます。これにより、アートやゲームアイテム、音楽、不動産など、さまざまな分野で活用されています。
②NFTをボランティア証明書に活用する妥当性
NFTをボランティア証明書のデジタル化に利用することは、いくつかの観点で妥当性があります。
1.改ざん防止と所有権の保証
ブロックチェーン技術を基盤とするNFTは、データの改ざんが非常に難しく、誰が証明書を保有しているかを明確に記録できます。これにより、ボランティア証明書の信頼性が高まり、第三者による確認が容易になります。
2.ペーパーレス化とコスト削減
従来の紙媒体の証明書は発行・管理にコストがかかりますが、NFT化することでペーパーレスを実現し、運用コストを大幅に削減できます。また、デジタル化された証明書は保存や再発行が簡単で、ユーザーにとって利便性が高まります。
3.社会的価値の向上
NFTの特性を利用することで、ボランティア活動に新しい価値を提供できます。例えば、証明書を所有することが「デジタルバッジ」として社会的な評価につながり、活動への参加意欲を高めるインセンティブになります。
4.透明性の確保
ブロックチェーン上の記録は公開されているため、活動内容や参加履歴の透明性を確保できます。これにより、証明書の信頼度がさらに向上します。
NFTを活用したデジタル証明書は、発行者・受益者の双方にとってメリットが多く、ボランティア文化の普及に寄与する有望な手段です。
2.NFTを活用して、JAVOとしてどのような課題を解決していくか
私たちがこの事業を通じて解決したい根本的な課題は、「日本の若者は社会課題解決への関心が薄い」という現状です。他国と比較すると、日本では若年層の社会課題への関与度が非常に低いことがデータから明らかになっています。
現状データ
- 韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン:20%以上の若者が社会課題に関与
- 日本:わずか10.8%
この課題を解決するために、私たちは2014年に「NPO法人JAPANボランティア協会」を設立しました。10年間にわたり、若年層のボランティア経験をAO入試や就職活動で活用できるよう、ボランティア証明書を第三者機関として発行してきましたが、いくつかの課題が明らかになりました。
- 証明書が希望者のみに発行されており、すべてのボランティア経験者に行き渡っていない。
- 紙媒体での発行はコストがかかり、環境負荷が高い。
これらの課題を解決し、ボランティア経験者全員に証明書を届けるために、デジタル化を進めています。
3.ボランティア証明書のデジタル化で目指す未来
今回のNFTボランティア証明書の導入により、私たちは次のような未来を描いています。
○中長期のビジョン
ボランティア証明書をデジタル化することで、発行フローの簡略化、コスト削減、そしてペーパーレス化を実現します。この取り組みによって、より多くのボランティア参加者に証明書を届けられるようになります。また、発行枚数を増やすだけでなく、ボランティア経験がAO入試やCSR活動などで積極的に評価される場を増やすことを目指します。
評価される場を増やすために、以下のような連携を考えています。
・学校法人との連携
└ボランティア活動をAO入試の評価基準として認知拡大を図ります。
・企業との連携
└企業のCSR活動の一環として、ボランティア証明書を活用してもらう機会を提供します。
行政やNPOとの協力
└日本社会におけるボランティア活動の重要性を高め、アメリカのように日常的に評価される仕組みを整備します。
これらの取り組みにより、ボランティア参加のインセンティブを創出し、日本のボランティア人口を増加させることが可能になります。
最終的には、ボランティア人口を2倍に増やし、社会課題解決への関心を高める人々を増やすことで、より良い日本を築き上げることを目指しています。
4.直近一年の目標
直近1年は以下の目標を目指し、活動していきます。
証明書の発行枚数を増やす
- NFT配布システムの構築(外部システム会社との連携)
- NPO法人30団体への導入
- ボランティア証明書NFTの発行目標:3000枚
- 新規ボランティア参加数:前年比30%増
評価される場を増やす
- AO入試やCSR活動での利用促進
- 関連団体30件との基本合意契約締結
JAVOメディアを活用した普及
- ボランティア参加数目標:1000人
- 月間PV目標:10万PV
5.最後に
日本の若者の社会課題解決への関心を高め、より良い未来を築くための第一歩が、このNFTボランティア証明書の実証実験です。この取り組みが、全国に広がり、多くの人々がボランティア活動に参加するきっかけとなることを願っています。私たちはこれからも、多様な方法でボランティア文化の醸成を目指し、社会をより良い方向へ導いていきます。
ボランティア証明書の発行はコチラ【ボランティア証明書発行(全NPO対応) | NPO法人JAPANボランティア協会 (javo.or.jp)】
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