貧困問題解決のために私たちが出来ること

こんにちは!私はJAVOメディアライターの高木です。
今日は、「貧困」についてお話ししていこうと思います
皆さんは、「貧困」という言葉が具体的に何を指しているのか知っていますか?
「貧困」というテーマは、多くの人にとって身近な問題でありながら、多岐にわたる要因や影響を持つ複雑な影響です。この記事では、貧困の定義や種類、具体的なエピソード、そしてその解決策について考察していきます。
目次
貧困の定義と種類
貧困とは、生活に必要な基本的な資源、特に金銭が不足している状態を指します。この状態は、物質的な不足だけではなく、教育や健康、社会的に参加にも影響を与えるものも含まれているようです。貧困は大きく分けて「絶対的貧困」と「相対的貧困」に分類されます。
・絶対的貧困
基本的な生活水準を満たすことができず、主に食糧や住居、医療などの基本的なニーズが充足されていない状態のこと
・相対的貧困
社会の中で他人と比較して所得や生活水準が極端に低い状態のこと。これは、経済的な不平等や社会的排除と深く関係している。
エピソード
次に、私が記事の内容にこのテーマを選んだきっかけについて書いていきます。
きっかけ1:子ども食堂でのボランティア
私は、近所にある子ども食堂で学生ボランティアをしています。そこでは土曜日にお弁当を学生ボランティアが調理員さんと共に作って注文いただいた方に渡します。
大人300円で子どもは無料です。しかし、大人の方で子ども用のお弁当を注文し、無料で持ち帰る方もいました。その方は、発熱したとしても医療費を気にして滅多に病院には通わないということをおっしゃっていました。食糧も深刻ではないものの多くのものを食べることは難しく、お米はフードバンクでいただいたもののみ食べているということです。
私は基本的な生活水準を満たすことが満足にできない人がいるということを深刻に受け止めています。貧困についてよく調べ、「絶対的貧困」と「相対的貧困」の違いについてよく理解した今では、この方は食糧や住居、医療などの基本的なニーズが充足されていないので「絶対的貧困」という状況であると分かります。
きっかけ2:海外を見て
以前の記事に書いている通り、私は海外のフードバンク活動の状況と日本との違いを見るためにカナダに語学研修に行き現地のフードバンク活動を見るプログラムに参加しました。
カナダは日本よりもフードバンク活動が各地で行われています。その理由として、この国ならではの理由があります。
カナダは多くの移民の方がいることで知られています。中華街をはじめ移住された方が多くいらっしゃる場所があり、実際私が街を歩いている中で本当にいろいろな国の方がいると感じました。フードバンク活動を見学した際に、カナダに住む多くの外国から来られた方がなかなか仕事が見つからないために収入がなく食べるものに困っているということを教えていただきました。外国の方がなかなか仕事が見つけられないという状況は不平等であり、必ず解決すべきです。
この状況を「貧困」ということに置き換えて考えると、外国の方の状況は他のカナダに住む方と比較して所得や生活水準が極端に低い状態を示しています。海外から移住した人が仕事を得られにくいことは、経済的な不平等や社会的排除と深く関係しているので、このケースは「相対的貧困」と考えることができます。
このように、単に「貧困」と言うことはできてもそれぞれの原因や社会的な立場によって大きく2つに分けられています。こうした貧困を無くすため、「貧困をなくそう」というテーマがSDGsの目標1に掲げられ、国内外で対策が協議されています。
貧困がもたらす影響
1 健康への影響
貧困層にいる人々は栄養価の高い食事を摂ることが難しく、結果として健康に悪影響を与えることがあります。これによって慢性疾患や精神的な問題が起こりやすくなります。栄養失調になりやすく、病気にかかった場合にも病院に行くことが困難になるため悪化する恐れがあります。また、出産で命を落とす母子がとても多いことも問題です。
2 教育への影響
お金が十分でないことが原因で子どもに必要な教育に関わること
(筆記用具、塾など)にお金が使えないことが多いです。その場合、子どもの自己肯定感や学ぶ意欲の低下などにつながるリスクがあり、そのことが将来の子供たちの未来に大きな悪影響を及ぼすことがあるかもしれません。特に、高校や大学への進学が難しい環境の中では将来の選択肢が狭まります。私はそういった「教育格差」をなくすためにこれから尽力していきたいと思っています。
3 生活への影響
生活に必要な最低限の物資を購入することも難しくなり、日常生活に支障をきたします。家計を支えるため、過重労働や児童労働を強いられてしまいます。また、貧困家庭の子どもは、入浴や歯磨きの習慣が身につかないなど、生活習慣に問題が発生します。
貧困は、世代間で連鎖し、固定していくことが多いです。親の社会的地位が子どもの将来に大きな影響を及ぼすことは、今も50年前と変わっていないと言われています。将来の子供たちの笑顔を守るため、私たちはより一層貧困問題の解決に向けて対策を行う必要があると思っています。
解決策【日本】
こうした貧困問題を解決するために、今現在日本で行われている取り組みを紹介します。
1 教育支援
教育支援として、国は幼児教育の無償化、義務教育の就学援助などを行っています。また、私の住んでいる市では、義務教育を受ける子供たちが2人以上いる場合2人目の給食費を半額、3人目以降の給食費を無料にしていました。当時はあまり気にしていなかったけれど、今考えてみれば給食費を援助してもらえることで、子供たちがお腹いっぱい食べることが出来るので素晴らしい貧困に向けた支援だと思います。
2 生活支援
生活支援として、政府では生活に困窮している方に対して自立相談支援事業やひとり親世帯等に対して保育料の無償化などをおこなっているそうです。文部科学省が実施する就学援助制度や、厚生労働省が支給する住居確保給付金などもあり、各省庁がそれぞれの分野を生かした対策がなされています。
3 寄付やボランティア
学習や生活のサポートを行うNPO法人や子ども食堂の支援です。捨てられる予定だった食品を企業や個人から寄付してもらい、貧困家庭や子ども食堂に提供してもらえるととても助かります。寄付を行うことで個人も貧困家庭を支援することができるためぜひ協力をお願いしたいです。
解決策【世界】
世界規模での対策を紹介します。
1 政府開発援助(ODA)
開発途上国を対象に政府開発援助(ODA)を実施している国は、日本も含めて29カ国あるそうです。この29カ国と欧州連合を加えた30メンバーが開発援助委員会(DAC)を構成し、政府間協力を実施しています。開発途上国の政府が援助国政府に支援を要請したり、政府間で援助案件を共同形成するなどして、援助の内容が決められています。
また、援助国は国連が定めた「ミレニアム開発目標(MDGs)」や、それに続いて策定された「持続可能な開発目標(SDGs)」を達成するための取り組みを行っています。SDGsは2030年までに達成すべき17の目標を設定しています。「あらゆる場所あらゆる形態の貧困を終わらせる」ことを第1目標に掲げており、それを遂行するために様々な政策が作られ、援助が実施されている状況です。
2 非政府組織(NGO)
NGOとは英語のNon-governmental Organizationの頭文字をとった略称で、日本では「非政府組織」と訳されています。貧困、飢餓、環境など、世界的な問題に対して政府や国際機関とは違う「民間」の立場から、国境や民族、宗教の壁を越え利益を目的とせずにこれらの問題に取り組む団体です。
災害時や難民支援など、緊急時の支援に迅速に対応できるのも、NGOの強みです。また、政府などによる大きなプロジェクトの支援からこぼれた人たちに寄り添い、根強い支援ができるのも、NGOならではの特徴です。人々のニーズを素早くキャッチし、細やかな支援を実施することに長けています。
3 募金活動
皆さんは、貧困問題を解決するために設置されている団体を知っていますか?例えばユニセフ(UNICEF)などが有名な例です。
世界には、ユニセフの他にも世界中の貧困問題を解決し、人々の権利と健やかな成長を促進するために活動する機関がたくさんあります。先ほど紹介したNGOも、寄付や募金を集めて困難な状況下で支援を必要としている人たちに手を差し伸べることができるプログラムを作っています。つまり、私たちからの寄付がなければそうしたプログラムを充分に運営できなくなるため、寄付や募金はそのようなプログラムを直接支援する、とても有効な手段になっています。
国内外の主な募金団体を紹介します!
①ユニセフ(UNICEF)
設立:1946年
第二次世界大戦で被災した子どもたちの緊急支援するために
活動内容:保健、栄養、水と衛生、教育、保護、緊急支援など
活動地域:世界約190の国と地域
資金源:民間からの寄付と各国政府の搬出
活動方針:中立の立場から、最も支援を必要としている子どもを優先的に援助
②赤い羽根募金
設立:1947年
市民が主体となって設立し、地域福祉の課題解決に取り組む民間団体を支援する
活動目的:地域福祉の推進、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる社会づくり、災害発生時の被災者を支援等
活動内容:子どもたち、高齢者、障がいを抱える方などを支援する福祉団体への助成、災害時支援、NPO活動サポート募金など
[赤い羽根募金のシンボルである赤い羽根について]
・赤い羽根は、昔から勇気や良い行いのしるしとして世界中で使われてきたそうです。
・赤い羽根は「たすけあい」、「おもいやり」、「しあわせ」のシンボルだそうです。私自身とても大切にしている言葉で、すごく素敵な意味が込められていると感じます。
③ユナイテッド・アース
設立:2006年
市民の共働によって社会貢献を行うNPO法人で、海外の貧困地域への自立支援や災害支援、環境保護活動、人材育成など、さまざまな社会問題に取り組んでいます。
活動内容:
・カンボジアやケニア、中国など海外の貧困地域への自立支援活動
・災害時の復興支援(過去には東日本大震災、熊本じしん、西日本豪雨などの災害時に支援を行ったそうです)
・環境エネルギーへの取り組み(再生可能エネルギーの普及推進など)
まとめ
いかがだったでしょうか?
ここに記した団体以外にももっとたくさんの団体が、貧困問題を解決するために日々対策をおこなっています。今挙げた団体で考えてみると、それぞれ支援する対象となる人が異なっていたり、設立された背景に違いが見られました。
個人的にはユナイテッド・アースの活動内容である、環境エネルギーへの取り組みに興味を持ちました。私自身環境問題への取り組みに興味があり、貧困地域へ支援活動を行う法人が環境エネルギーへの対策も行っていることに対し新鮮さを感じるとともに、SDGsの観点で言えば貧困問題と環境問題は密接に繋がりがあるため共に解決すべき問題だと再認識できました。
ここには書ききれないほどたくさんの団体があります。すべての団体が理念を持って貧困問題解決のため活動しています。自分の考えにあった団体を見つけ、その団体のビジョンを支援するために募金などをしてみませんか?
以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました♫
ボランティア証明書の発行はコチラ【ボランティア証明書発行(全NPO対応) | NPO法人JAPANボランティア協会 (javo.or.jp)】
貧困が原因で生まれる問題とは?https://www.plan-international.jp/social_issues/causes-poverty_01/
特定非営利活動法人ユナイテッド・アース
日本ユニセフ協会
赤い羽根共同募金
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