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ボランティア体験

カンボジアの学校設立ボランティアを経て・・・

はじめまして、香織といいます。 大学生の2年生の頃、ふとした思い付きで参加したボランティア。 当時の私は、世界のあらゆるところで起きている問題に関心はあったもののなんとなく対岸の火事というか、他人事として考えていました。 自分ひとりの力は小さくて、自分が何かしたところで世界は何も変わらない、そんな思いで見ないふりをしていました。 そんな私がどうしてボランティアに参加しようと思ったか、参加した結果どう思ったのかをご紹介できればと思います。

ボランティア活動を始めたきっかけ

きっかけは大学の先輩のFacebookの投稿でした。 「カンボジアに学校を建てませんか!?」 大学生にありがちな投稿、でも当時の私は”自分を変えるきっかけが欲しい”、”何かを変えたい”、そんな思いを持っていたので、投稿が目に留まりました。 とはいえ海外なんて旅行で台湾に行ったことしかないし、『僕たちは世界を変えることができない』の映画かよ、なんて思いながらそのときは投稿をスルーしました。 その1週間後、講義を受けに大学の教室に行くと、その団体のチラシが教室の机に置いてありました。 説明会の日程をみるとその日の授業終わりに隣の建物で開催されるとのことでした。 1回ならスルーしましたが、もう一度目に留まったのはやっぱり気になるからだ、とりあえず説明会だけでもいってみるか。授業終わり、私は説明会に向かっていました。 そして説明会が終わったころには、”自分を変えたいなんて利己的な気持ちでも、それで世界を良い方向に進められるならそれでもいいか”と私はすっかり自分の春休みをカンボジアに捧げることを決めていました。

ボランティアの事業内容

なぜカンボジアに学校を建てないといけないのか。私はその理由も知りませんでした。 カンボジアはほんの40年前、ポルポト政権下のもとで大虐殺がありました。 「格差のない社会」を目指すため、格差の原因となる知識人を殺害、当時教師の9割が殺害されたといわれています。同時に小学校から大学まですべての教育機関が破壊されました。 また、大虐殺によって国民の85%が14歳以下、平均年齢は25歳前後となったそうです。 国民の多くが若者になり教育が国の最優先事項となりましたが、教師や学校不足が深刻であり、子供たちは夢を持っていても叶えられる可能性は低い。私が参加した団体は、「誰もが自分の可能性に挑戦する社会をつくる」という考えのもと、学校建設を進めていました。

活動の素晴らしさ

ボランティアでの活動は、現地の小学校での健康診断のお手伝いと新しい学校の建設作業でした。 「自分は日本に生まれ育って恵まれた環境にいるから、恵まれない子供たちのために何かしてあげたい」カンボジアに行く前に感じていたそんな思いは、子供たちに出会った瞬間に払拭されました。 子供たちは恵まれないなんてことはない、かわいそうなんてことはない。どんな環境でもたくましく生きている。ただ、私たちとカンボジアの子供たちの違いは、教育環境の貧しさによる可能性や機会の少なさだけでした。 カンボジアの子供たちはみんな夢を持っています。ただ教育の機会が少ないから、夢を叶えられる可能性は日本の子供たちより低い。 その可能性を、少しでも高くするための環境をつくる、それが私たちの役割なんだと気が付きました。ボランティアの主役は私たちじゃなくて、子供たちだったんです。 日本人の学生を見つけた瞬間飛びついて、ときにはいたずらをしてくる子供たち、アンコールワットの近くで吹っ掛けた値段でおみやげを売ってくる子供たち。そんな決してかわいそうではなくただ機会に恵まれないこどものために、微力ながらも自分が何かをできること、手を差し伸べられることにとても喜びを感じました。 「自分ひとりの力は小さくて、自分が何かしたところで世界は何も変わらない」そうじゃなかったんです。自己満足かもしれない、でもそれでもいい。ただの自己満足がいつか子供の可能性につながるかもしれない。はっきりと自分の世界が広がった経験でした。

ボランティア活動の仲間

ボランティアには同時に20人くらいの大学生が参加していて、ほとんどの大学生が初対面でした。 ボランティアに参加したきっかけはさまざまでしたが、慣れない海外の環境で同じ時間を共にして、すぐに打ち解けることができました。(みんなで飲みすぎて二日酔いの中、学校建設したのは秘密です。) 参加したメンバーは世の中に対して多かれ少なかれ問題意識を持っている人が多く、カンボジアの虐殺の歴史を目の当たりにした日の夜はとてもまじめに話し合いました。 その信念が全員にあったから打ち解けるのも早かったのかもしれません。 私も、このボランティアで知り合った人の紹介がきっかけで別の学生団体にも参加しました。

最後に

なんとなーくボランティアに興味はあるけどどうやってやったらいいかわからない、何をすればいいかわからない。そしてそのまま結局なにもしない、そんな高校生や大学生の方は多いのではないかと思います。 SDGsへの関心が高まっている今、ボランティアに参加する機会は昔以上に増え、簡単になっています。 きっかけも、参加するモチベーションもなんでもいいのでまずは飛び込んでみると、きっと前とは違う景色が見えるのではないかと思います。

参加したボランティアはこちら

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