ボランティアニュース2014年2月
0216
一体改革で高齢化の負担抑える
介護が必要になりやすい75歳以上の高齢者は2025年には約2200万人に上ります.現在の1割負担を2割負担に引き上げることが基本方針ですが,抜本的で継続性のある形に直すことが急務です.
年金や保険,生活補助などは社会のセーフティネットとして機能するべきもので,前提としてそのセーフティネットへの信頼感がなければ意味がありません.
現在,その信頼感はあると言えるのでしょうか?
世界で一番早く高齢化社会を迎える国として,一人ひとりが当事者意識を持ってあたらねばいけない問題です.
0215
保育所に国有地活用
東京は地価が高く,保育所の設置が難しかったのですが,国有地の利用に関して国から前向きな回答を得られました.今後,都知事と国が協議を進め,待機児童ゼロを目指します.
現在待機児童は4万人以上もおり,女性の社会進出の足かせになり,経済を停滞させる一因になっています.
また,子育てへのハードルが上がることで,少子化の加速という問題も浮上します.
国の形を改善する上で,一番大切なことがこの少子化対策なのではないでしょうか.
0214
被災3県,職員不足2500人
東日本大震災で被害を受けた東北3県では,50市町村で合計2500人の職員不足になることがわかりました.復興事業の本格化により,仕事が増える一方,派遣元の自治体は人員削減を進めていたため,人材が不足しています.
原発事故のイメージで人が集まりにくい一面もあるようです.全国からの応援職員という形での対応になるようです.
人が集まりにくいのは,福島で何が起きているかの現状情報の開示が行われず,2チャンネルなどで真偽のわからない情報が流れているからではないでしょうか.情報の透明性と信頼性を向上させる必要があると考えます.
0213
銀色の道長野から
スキーの複合個人で渡部選手が銀メダルを取りました.ゴール直前に逆転されたものの,20年ぶり,ガッツポーズの銀メダルとなりました.
スポーツの祭典,オリンピックは,国同士のたたえあい,選手の高い技術,ボランティア精神,施設など,有形無形の財産を将来に残すことも目的になっています.
世界トップクラスのスポーツだけでなく,欧米では同僚や友人と組んで気軽にスポーツ大会,運動会に参加する「コーポレートゲームズ」が人気になっています.年齢や性別を問わず,誰とでも組んでチームとして参加します.
スポーツは国,年齢,性別を問わず人と人をつなげる役割を担うのでしょう.平和の祭典として,今後も政治に利用されずに,ボランティア精神の構築がなされることを願います.
0212
気仙沼では不明者捜索
東日本大震災から2年11カ月経った今でも,現地では行方不明者が大勢います.その捜索活動も行われているのです.現地から遠く離れていたとしても,震災のことは忘れてはいけないと思います.
そして,行方不明者だけでなく,震災関連の自殺も増えています.
避難者が多いことや,避難生活が長引いていることが,精神的ストレスを増長させ,このような結果になってしまっています.
少しでも余裕のある人が助ける.そのような世の中をつくって行きたいと思います.
0211
セブンイレブン被災地出店
東日本大震災で被災した岩手県沿岸部にセブンイレブンが出店します.現地ではスーパーなど生活必需品をそろえる小売店が減っており,住民の需要を取り込みます.
食品大手のアフリカ・インドでのBOPビジネスのように,ソーシャルビジネスが広がってきているように感じます.
フェアトレード商品を扱う輸入店や,数年前にはブラッドダイヤモンドという映画も流行りました.
日本のボランティア元年は1995年.一層社会問題への関心が集まって行く社会になるのではないでしょうか.
0210
福祉,防災,経済,世界一に
9日投開票の都知事選では舛添要一氏が当選しました.「世界一の東京にする」.
待機児童をゼロに,特別養護老人ホームの空きを待つ高齢者を減らすなど,社会保障政策を強調した当選となりました.
若者,高齢者,都民がそれぞれ暮らしやすい街づくりを願います.
0209
途上国で栄養改善事業
食品大手がアフリカやインドで栄養補助食品事業に乗り出すことは,ソーシャルビジネスの観点からも喜ばしいことです.低所得者である「ベース・オブ・ピラミッド(BOP)」ビジネスで知名度を上げ,アフリカなどの途上国市場開拓につなげます.
おかゆなどに混ぜ,タンパク質やビタミンなどを補う粉末状の商品や,ビタミンAの不足による視力低下などを防ぐ商品など,社会的な課題である栄養不足を解決する仕組みとなります.
NPO法人や,国のODAだけでなく,企業のこのような取り組みを消費者の立場から応援し,推進していくことも,社会的責任になるのではないでしょうか.
0208
萎縮せずアフリカ挑む
1年前のアルジェリアのテロで多くの社員が亡くなってしまった日揮.卑怯なテロのためとは言え,家族の想いはどれほどのものか想像もつきません.
日揮では今後の注力市場としてアフリカ中南部のモザンビークやタンザニアを考えており,「できる限り対策はするが,ある程度のリスクは覚悟する必要がある」とのこと.
ある程度のリスクとは,社員が死ぬリスクのことなのでしょうか?
経済を進行していく上でリスクを取ることは必要です.しかし,最低でも死ぬリスクだけはヘッジできるような環境作りができれば幸いです.
0207
火山灰で最大47万人避難
都知事選で災害対策に注目が集まっていますが,富士山が噴火した場合の被害も相当なものになりそうです.1707年の「宝永噴火」と同レベルの大噴火が起きた場合,神奈川を中心に47万人もの避難者が出るとの推計結果が出ました.
統計上一番多い西風を対象に,火山灰が30センチ以上積もる地域に避難勧告が出されます.火山灰が30センチ以上積もると,降雨により水分を含むと重みで木造家屋などは倒壊してしまいます.そのため鉄筋性の建物に避難しなければなりません.
また,火山灰は呼吸器を痛めてしまうため,屋内に避難する必要があります.
まだ見ぬ大噴火とはいえ,「備えあれば憂いなし」.しっかりとした対策が望まれます.
0206
病院1700施設,防火違反
全国の病院や診療所1724施設で防火扉がないなどの防火違反が見つかりました.10.7%もの施設が防火違反を行っていたことになります.主なものとして防火設備が作動しなかったり,未設置であったりします.
命を守るべき病院で,火事が起きたらどう責任を取るつもりなのでしょうか.
また,経営状態を良くするため,入院する必要のない患者を長期入院させるなど,病院のあり方が,金儲け主義になっているのではないでしょうか.
もちろん,経営者として運営を行っていく上でお金は重要なファクターですが,目的は患者の命を救い,よりよい生活を送ってもらうことなのではないでしょうか.
このように,日本では倫理観や道徳観念が薄れてしまっていると思います.子供たちにボランティアを通じて倫理観や道徳を教育していくことは,日本で必要なことだと考えます.
0205
首都防災「現場に即して」
9日投開票の東京都知事選では,防災からどう都民を守るかということが問われています.土砂災害の多発する山間部や,木造住宅が密集する都市部など,対応は現場に即して行われなければなりません.
町単位で土砂災害警戒区域や特別警戒区域を指定するなど,取り組みはなされているもののすべての指定を終えるのは20年度の予定となっています.オリンピックが予定されている20年度までには東京都の容貌は変わっているのでしょうか.
関東大震災の起こる可能性が30年以内に70%と非常に高い確率となっている一方で,仕事の都合上東京を離れられない人はたくさんいます.また,政府機能の集中も不安な点の一つです.
防災意識を高め,警戒区域の指定や防災訓練,シュミレーションなど多方面からの取り組みが今後の東京には必要なのではないでしょうか.ボランティアも取り組みの一環として,そのような防災意識を高めるイベント開催などを行うべきだと思います.
0204
木製粗大ゴミ,建築資材に
東京都足立区では全国でも珍しいリサイクルに取り組み始めました.住宅を解体するときに出る木製ゴミを,燃やさずに粉砕チップ化し,接着剤で固めてパーティクルボードという資材を制作します.
パーティクルボードで作られた家具などが捨てられても,再び同じ方法で建築資材にできるため,半永久的にリサイクルができます.
温暖化が叫ばれる昨今,森林伐採を抑え,焼却に伴う二酸化炭素の排出も抑えることができる同手法に期待が寄せられます.
自治体においてゴミ処理場に送られたものはリサイクルをすることができず,使えるものであっても焼却処分せねばなりません.一歩手前で,一人ひとりがリサイクルできるものを考え,必要なところに送ることができるシステムが必要なのではないでしょうか.
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